盂蘭盆会

妙縁寺では、以下のそれぞれの予定で盂蘭盆会を執り行います。
7月13日 午後7時
  15日 午前10時
8月13日 午前7時
  15日 午前10時

 仏説盂蘭盆経(うらぼんぎょう)には、次のように説かれています。
  釈尊 の十大弟子のひとり目連(もくれん)が、仏道修行によって得た神通力によって、亡くなった母を探し求めると、母は餓鬼道(がきどう)に堕(お)ちていました。生前に犯した罪により、鳥の毛をむしったような皮膚、丸石を並べたような胸の骨、鞠(まり)のような頭、糸のような喉、そして大海のようなお腹をして苦しんでいたのです。しかも手を合わせ、食べ物を乞うをする母の姿に、目連は思わず涙を流しました。
 目連が急いで神通力で飯を送ると、母が口に入れようとした瞬間、炎となって燃え上がったのです。目連が慌てて水をかけると、今度は薪(たきぎ)となって、炎が母に襲いかかりました。〈自分の力で、救うことはできない〉と思った目連は、すぐに釈尊のもとへ走り、ことの次第を申し上げました。


 すると 釈尊 は、次のように語ったのです。
『お前の母は罪深い。よってお前一人の力で救うことはできない。いや、たとえ諸天善神であっても、母を救えないであろう。どうしても救いたいのであれば、七月十五日に十方の聖僧(せいそう)を招き、百味(ひゃくみ)の飲食(おんじき)を供養しなさい。そうすれば、母の苦を救えるであろう』

 こうして、目連は釈尊の教えどおりに法会(ほうえ)を行ない、母の青提女を餓鬼道の苦しみから救うことができました。


 この盂蘭盆経にもとづいて、広く「お盆」の法要が行なわれるようになりました。
 ここで留意すべきなのは、目連は自分の力で母を救おうとしましたが、それがかえって母を苦しめてしまったということです。言い換えると、仏様の正しい教えにもとづいた方法で供養しなければ、亡くなった方々を苦悩から救うことはできないということです。

 釈尊は「あらゆる 経典 の中で法華経が第一である。法華経は諸経の王である」〔法華経五三五趣意〕と断言されています。また、日蓮大聖人様は「法華経と申すは一切衆生を仏になす秘術まします御経なり」〔法蓮抄八一四〕と仰せられています。


 これらのご文から、私たちや先祖が何によって真に救われるかは明白です。私たちは折々、この正しい法華経、妙法による供養を心がけてまいりましょう。