御報恩御講

妙縁寺では、毎月第2日曜日、午前10時から「御報恩御講ごほうおんおこう」を行っています。またその前日の、午後7時からは「御逮夜御講おたいやおこう」を奉修しています。

日蓮正宗の寺院は、法華経に「当に道場に詣して」〔該書605〕と説かれているように、 檀信徒 お一人おひとりが、自分と人々の幸せを願って仏道修行に励むために参詣すべき大切な道場です。したがって信心の基本中の基本が、自分の 菩提寺 に参詣すること、と言っても過言ではありません。


 そもそも、仕事で近くを通ったので、用事で近くまで来たのでなどの理由で、わずかな時間お参りしただけでも、妙楽大師が、
「正しい御本尊様には、縁するだけで、多くの 功徳くどく を頂戴できる」〔取意 学林止会上-175〕
と述べているように、必ず厳然たる 功徳 がそなわります。しかも、大聖人様が、
「小善も法華経に帰すれば大善と成る」〔取意 御講聞書1836〕 と仰せられているように、私たちの小さな善い行いでも、より大きな、そして尊い 功徳 となるという不思議な御本尊様です。ならば当然、突然思い立ったのではなく、心がけて 菩提寺 に参詣する 功徳 は必ず大きな果報となり、すばらしい現証となって、身の上にまちがいなく現れてきます。


 しかも御講は、仏宝 である 日蓮大聖人様、法宝である本門戒壇ほんもんかいだんの大御本尊様、僧宝である 第二祖日興上人を随一とする御歴代上人に対し、私たちが僧俗一同が真心からご報恩の志を捧げるとともに、今後の仏道増進を誓うための法要です。


 当然、この御講への参詣は、安産のご祈念願いや法事・お 塔婆 供養 などの言わば自分のための寺院参詣とは大きく異なり、ひとえに 三宝尊 へのご報恩のためです。御本尊様、大聖人のためのご参詣です。このちがいが、実はたいへん大きいのです。それは、大聖人様の、
「常に、仏と法と僧という三宝さんぽうの恩を受けていながら、その恩にまったく報いようとしないのでは、いったいどうして本物の幸せが得られるというのか」〔趣意 報恩抄268〕 との仰せからも明白です。


ぜひ、僧侶とご信徒が一体となって、三宝尊に心からご報恩申し上げましょう。