妙縁寺は東京の本所吾妻橋にある日蓮正宗の寺院です。TEL:03-3622-5086

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 【お願い】行事へご参詣される方へ

∎ 春季彼岸会・秋季彼岸会  -しゅんき、しゅうき・ひがんえ-

 妙縁寺では、3月17日午後7時と20日の御前10時に「春季彼岸会(しゅんき・ひがんえ)」を執り行い、
9月19日午後7時と22日の午前10時に「秋季彼岸会(しゅうき・ひがんえ)」を執り行います。

 ある経典には「親に孝養(こうよう)を尽くすのは、すべての善い行ないのもととなる行為であり、父母が生きている間は孝養を第一とし、長生きするように身体(からだ)を養い、心を育(はぐく)んであげることです。亡くなったあとは、追って孝養を修すべきである」〔報恩経〕とあります。


 そもそも、子が胎内(たいない)にいる間の、母親の辛さは言葉には尽くしがたいものがあります。しかも、お産が近づけば、腰が破れそうになり、あまりの激痛に息が止まりそうになるのです。やっと子が生まれても、子自身では何もできず、ただ泣いて、叫んで、親に助けを求めるばかりです。足はあっても立てず、手はあってもつかめず、目があっても見分けられず、耳があっても聞き分けられず。鼻があってもかぎ分けられない、まるで形だけのようなものです。それを親は、きめ細かに面倒をみ、丁寧(ていねい)に物事を教え、一人前の社会人に育て上げるのです。
 ところが、その親が老(お)いると、子供から疎(うと)んじられ、蔑(ないがし)ろにされがちです。特に、自分が亡くなってからの供養もしてもらえないという、寂(さび)しさ、辛(つら)さは例えようもないものです。そのことを、日蓮大聖人様は、

「父母が地獄・餓鬼・畜生などに堕(お)ちて、苦しんでいるにもかかわらず、まったく供養をしないで、自分たちだけ着たい物を着、食べたいものを食べ、日常の楽しみに耽(ふけ)っている子に対して、亡き父母はどれほど羨(うらや)んだり、恨(うら)だりしていることであろう」

〔趣意 四条金吾殿御返事四七〇〕

と仰せられています。
 ともあれ、先祖も、亡くなった父母や兄弟姉妹も、親戚も、大聖人様の妙法にもとづき、真心込めて、そして真剣に、追善供養することが大切です。大聖人様は、

「法華経を読み、南無妙法蓮華経と唱えて追善供養をする時、題目の光が無間地獄に至り、そこにいる者もまちがいなく成仏することができる。たとえ地獄に堕(お)ちて苦しんでいたとしても、孝養の者が正しい仏法によって追善供養(ついぜんくよう)をするならば、やはり妙法の力によって成仏できるのであり、そのことに変わりはない」

〔趣意 御義口伝一七二四〕

と仰せです。
 大聖人様の妙法にもとづく供養こそ、亡くなった父母や先祖を成仏させ、みずからも孝養などの功徳を存分に受けて一家の絶対的な幸せを築くことにつながるのです。決して、亡くなった父母などから、羨(うらや)ましがられたり、恨(うら)まれたりしてはなりません。
 やはり私たちは、お彼岸やお盆、命日など、折々に必ず、唯一の正法、南無妙法蓮華経による追善供養を心がけましょう